3.犬の食性

何を食べさせる?

  • 犬は分類上、食肉目に属していて、もともとは肉食動物でした。しかし、人に食べ物をもらって一緒に暮らすようになるうちに、長い歴史を経て雑食性になりました。だから、人も犬も同じ雑食性ですが、犬は人よりも肉食に近く、必要な栄養素の種類や量にも違いがあります。また、雑食だからといって何を食べても大丈夫というわけではなく、人の食べ物の中にも、犬が食べると健康を害するものもあります。

    ☆ドッグフード
    いわゆるドッグフードには、3タイプあります。

    ▽ドライタイプ▽
    水分をほとんど含まない乾燥フードで、多くのドッグフードがドライタイプに分類されます。一般に「カリカリ」と呼ばれます。1g あたりの栄養価が高く、手軽で日保ちもすることから、多く利用されています。硬いので、歯に歯垢がつきにくいという効果があります。

    ▽ウェットタイプ▽
    缶詰入りのフードです。水分が多いので1g あたりの栄養価は低いのですが、舌触りが良く、食材の風味が生かされているので、嗜好性が高いのが特徴です。
    柔らかいので歯に歯垢がつきやすく、歯磨きなどの手入れは必須になります。食欲がないときなど、ドライフードと混ぜて与えるのも一つの方法です。

    ▽セミモイストタイプ▽
    ドライタイプとウェットタイプの中間、いわゆる半生タイプのフードです。ある程度水分を含んでいるので腐敗しやすく、保存には注意が必要です。

ライフステージ(年齢)別ドッグフード

  • ▽仔犬用(グロース)▽
    成長期の仔犬には、たくさんの蛋白質やカルシウムなどの栄養素とカロリーが必要になりますが、一度に食べられる量はかなり少量です。そのため、仔犬用のドッグフードは、他のフードに比べて栄養価が高いのが特徴です。

    ▽成犬用(メンテナンス)▽
    1~5才くらいの犬に必要な栄養素が含まれています。
    1才をすぎて、体の成長が止まってきたら、成犬用のフードに切り替えましょう。
    犬種や犬の体重によって与える量が変わりますので、パッケージの給与量をよく守って与えてください。

    ▽高齢犬用(シニア)▽
    犬も年をとると活動量が減ってきます。そのため、高齢犬用のフードは蛋白質や脂肪分が少なめで、カロリーが控えられているのが特徴です。
    また、消化力も衰えてきますので、内臓に負担がかからないよう、ナトリウムなどの一部栄養素も抑えてあります。
    老犬用のフードに切り替えるタイミングは、それぞれの犬の運動量などによって異なります。5才を過ぎて、急に運動量が減ったり、散歩時間も短くなった場合には、老犬用のフードに切り替えてください。
    また、運動量は多いけれども、便がゆるめになった場合には、消化能力が低下していることが考えられるので、消化が良いように工夫された老犬用のフードに替えます。
    その際は、運動量に見合う栄養分を補うために、鶏肉や半熟卵、チーズなどの高蛋白・低脂肪の副食品を一緒に与えるようにすると良いでしょう。

    ▽肥満犬用(ライト)▽
    太り気味の犬のための、脂肪の量を少なくした、低カロリーのフードです。
    また、コレステロールを下げたりするため、食物繊維も多めに含まれています(その分、糞の量は多くなるようです)。
    獣医師の指示で肥満用のフードを与えている時には、もちろん、獣医師の指示や処方をきちんと守ってください。

フードの切り替えについて

  • 急にフードを変えると食いつきが悪かったり、消化不良や下痢などを起こすことがあります。フードを変える時には以前のフードに新しいフードを少しずつ混ぜ、一週間くらいかけて徐々に切り替えていくようにしてください。

    ☆おやつ
    おやつを与えることは、食事の補助以外にも、しつけのご褒美、お留守番のときのストレス解消、アゴや歯を丈夫にするなどのメリットがあります。
    おやつは、犬専用のものを与えてください。人間と同じものを食べさせないでください。犬専用に、塩分や味付けを控えたビーフジャーキー・チーズ・ビスケットなどが市販されています。量を決めて、主食に響かない程度に与えましょう。


    ☆食べさせてはならないもの
    犬は雑食とはいえ、基本的に犬に人間の食べ物を与えるべきではありません。
    以下は、犬の体に悪い食べ物の例です。

    ▽ネギ類(玉ネギ、長ネギなど)▽
    ネギ類には、犬の赤血球を破壊する物質が含まれているので、食べると貧血(タマネギ中毒)などの症状を起こします。ハンバーグなど、調理の過程でネギ類が含まれているものも、与えてはいけません。

    ▽スパイス類、味付けの濃い食べ物▽
    基本的に犬に与える食物には味付けはしないでください。
    特に塩分と糖分のとりすぎには注意が必要です。
    塩分の摂りすぎは腎臓に負担をかけ、糖分の摂りすぎは肥満の原因になります。

    ▽チョコレート▽
    チョコレートの原材料であるカカオ豆には、犬に有害な成分が含まれています。
    動悸や血管の収縮などの原因となりますので、絶対に与えないでください。

    ▽コーヒー、紅茶など▽
    コーヒーや紅茶などに含まれているカフェインには興奮作用があります。
    犬の体はカフェインを分解することができないので、与えないでください。
    最近では抗菌作用のあるカテキンやポルフェノールが含まれることから緑茶が注目されていますが、緑茶にも意外とカフェインが多く含まれていますので、注意が必要です。

    ▽お菓子▽
    甘いお菓子は糖分の取りすぎによる肥満や糖尿病の原因になります。
    おせんべいなども塩分過多になりますし、スナック菓子は油分が多いのでカロリーが高すぎます。
    お菓子類は、犬専用のものを与えましょう。

    ▽固くて、消化の悪いもの▽
    タコ、イカ、貝類などは消化が悪く、消化不良から下痢をすることが多いので、与えないでください。また、とうもろこしの芯は消化されず、胃や腸などに詰まってしまい、腸閉塞の原因となります。
    最悪の場合、死に至るケースもありますので、丸のままのとうもろこしを与えるのはやめましょう。

    ▽熱いもの▽
    犬もネコ舌で、熱いものが苦手です。
    無理に食べようとして、口の中や喉を火傷する場合がありますので、犬用に調理したものは、冷まして与えるようにしましょう。目安は犬の体温よりも低い温度で、大体39℃以下です。

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